
4月4日(水)~6日(金)にかけて、東京ビッグサイトにて「コンテンツ東京 2018」が開催されました。
業界関係者の商談展となる本イベントでは、作品を生み出すクリエイター、最先端のテクノロジー、ライセンス関係のメーカーなどが全7展の展示会に集結。
SWAMP(スワンプ)編集部が現地で注目したブースを中心に、レポート記事をお届けします。
映像コンテンツをどう作り、どう発信するか?
最先端の映像コンテンツとして、注目を集めているバーチャルユーチューバー。昨年末のキズナアイや輝夜月のブレイク以降、日々その数を増やしています。
『スプラトゥーン2 ハイカライブ』を手がけた株式会社スパイスのブースでは、モーションキャプチャによるバーチャルユーチューバーのLIVEパフォーマンスが実施。
モニターの裏側にて、全身のモーションキャプチャを行う女性の仕草が、リアルタイムでCGのキャラクターにも反映されます。
制作プランに応じてパッケージの内容も変わって来るとのことで、今後はモーションキャプチャを導入した細かい仕草・芝居が出来るバーチャルユーチューバーたちが、台頭してきそうですね。
2018年の話題作『ポプテピピック』といえば、多くの人気声優が話数とパートごとに2人のキャラクターを演じています。タテヨコ企画/神風動画のブースでも、圧倒的存在感。
『ポプテピピック』を手がけた神風動画がおくる、新たな映像体験「タテヨコ」。こちらはスマホをタテ持ちして、『ポプテピピック』を観ている状態ですが……
そのままヨコに傾けると、映像はそのまま続きつつ、声優が変わりました!
ほかにもタテコヨを切り替えることで、映像の視点が変わったり、アフレコシーンを映像と合わせて見ることができるなど、映像表現の新しい形になりそうです。
スマホをタテ持ちするかヨコ持ちのどちらに合わせるかは、動画配信やゲームの開発段階からの大きな課題となっていましたが、どっちもやっちゃえという発想。これはすごい!
ビジュアルデザインスタジオである株式会社ステロタイプのブース。アニメファンの目を引く展示が、ズラリと並んでいました。
『甲鉄城のカバネリ』や『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』のオープニングムービーなどを手がけている同社は、美術デザインやグラフィックデザインなど多方面に制作。
世界観が表現された美術デザインから、人気作のロゴやパッケージデザインも展示されていました。
小学館ミュージック&デジタル エンタテインメントブースでは、CGアニメーション制作を手がける『新幹線変形ロボ シンカリオン』のモニュメントが!
残念ながらVRは体験できなかったのですが、クオリティの高いCG作品が、子どもたちにも親しみをもって受け入れられる時代になってきたと感じます。
AI開発を手がけるモノゴコロブースでは、バーチャル店員「渋谷めぐる」の展示が。
ヴィレッジヴァンガードにて実際に使用されたもので、外国人観光客に対して英語で接客出来たり、お客さんのことを記憶して、購入履歴などを元に接客ができるようになるとのこと。
今後はAIが人間の仕事を担うようになると言われていますが、決して機械的で無機質になってしまうということではないんですね。
会場では、バーチャルアーティスト「IA」のライブも実施。
集まった観客の拍手を集計したり、その情報に基づいて「IA」がコメントするなど、新しい形のコミュニケーションが垣間見えました。
長年トップYouTuberとして活躍されているMEGWINさんも会場に! 代表を務める株式会社MEGWIN TVでは、リーズナブルな値段でYouTube運営の代行をしてくれる「seego」を展開。
「企業やお店が公式サイトを持つことが当たり前になったように、これからは動画制作・配信を行っていくことが、当たり前になっていくと思います」とMEGWINさん。
CGやイラストが出来なくても、身体1つと気持ちがあれば、魅力的な映像を世に向けて発信していくこともできるんですね。
SWAMPER's EYE!
生身の人間、手で描き出されるアニメ、CGで作り上げられたキャラクター、表現の形こそ違えと、映像という表現方法は、どんどん進化して、より身近に観ることも作ることも楽しめる時代になってきています。
AR・VR・MRといった最新技術も日に日に進化している中、「コンテンツ」と呼ばれているものをどう生み出して展開していくのか――。SWAMP(スワンプ)でも作品、そしてそれを創り出す人々を追求していきます。
「コンテンツ東京 2018」開催概要
展示会名:コンテンツ 東京 2018
会期:2018年4月4日(水)~6日(金) 10時~18時
会場:東京ビッグサイト
主催:リード エグジビション ジャパン株式会社