
記念すべき第1回目の「アニメ・エンタープライズ」。このコラムでは、「SWAMPER」のエンタープライズ山田が、めくるめくアニメの世界をご紹介していきます。
さて、第0回があるとはいえ、初回に紹介するアニメは何にしようか? こういうときは、あんまり気負わずに考えたほうがいいですね。というわけで、自分の記憶にある一番古いアニメは何だろうかと、脳内をサーチ。出てきたアニメは『ふしぎなメルモ』でした。
手塚治虫が描くエロスに反応した幼少期
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『ふしぎなメルモ』は、ご存知手塚治虫先生のマンガを原作として、1971年に放送。ざっくりとウィキペディアで調べただけの情報ですが、朝日放送が制作した最初のアニメにして、手塚プロダクション初のテレビアニメとして企画された作品のようです。偶然ですが、縁を感じますね。
幼少期の記憶なので確かではないのですが、おそらく3歳から5歳くらいのときには観ていたはず。テレビ放送を観たのではなく、家に買われたVHSで観ていたので、同じ話数を繰り返し視聴した記憶があります。ヒロインであるメルモは小さな女の子ですが、OP曲でも歌われているとおり、持っている「ミラクルキャンディー」のうち、赤いキャンディーを食べることで赤ん坊の姿に、青いキャンディーを食べると大人の女性の姿に変身できるのです。
何といっても印象に残ったのは、大人の姿。VHSに収録されていたエピソードは2つあったのですが、1つは飛行機が墜落したのか、どこかの島で動物たちと触れ合いながらサバイバルをするという内容(だったはず)。そしてもう1つは、大人の姿になったメルモが、舞台に立つのですが、いたずらで服を隠されてしまい、裸のまま出なくてはならないというもの。
そもそも大人の姿に変身した時点で、着ている服に身体がおさまらなくなり、パンツが丸見えになるという手塚流エロティシズムにあふれる作品なのですが、シチュエーションも相成って幼心にドキドキしながら何度も観ていたのでしょう。女性の裸が気になってしまい、当時両親が買っていた週刊誌のヌードコーナーを見るため、部屋に隠し持ってバレて泣きながら返すという事件もありました(齢5歳くらいのお話し)。アニメの目覚めは、性の目覚めのだったのかと書きながら再発見できたわけですが、そういうものなのでしょうか。
なかなかに観返す機会もないので、いつかVHSを入手して再確認したいですね。エンタープライズ山田はVHSの収集家としての一面もあるのですが、それはまた別のお話し。
皆さんの記憶の奥底にある、いちばん古いアニメ。いったい何でしょうか? 純粋にアニメを観ていたあの頃の記憶をたどってみるのも、たまにはいいですよ。
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