アニメをめぐる冒険型コラム「アニメ・エンタープライズ」。

 

4月21日(土)、ついに公開された『リズと青い鳥』。SWAMP(スワンプ)でもインタビュー記事の掲載が予定されていますが、改めて本作を観ての感想です。

山田尚子監督が描く「愛の形」

 

 

『リズと青い鳥』の記事作りのきっかけは、SWAMP(スワンプ)を本格立ち上げする前の2月。リズと少女役を務める本田望結さんのインタビュー記事を、別媒体で取材したのがきっかけでした。

 

インタビューに当たり、当時はまだ初号が出来ていなかったので、アフレコ台本を読み込んでいたのですが、キャラクターの心情が詳細に書かれつつ、台詞が少ない台本にまずは驚くことに。

 

こういう仕事をしているので、脚本や台本から完成映像を想像しながらストーリーを入れ込むのは慣れています。

 

ですが、物語のクライマックスからは台本をめくる手が止まらなくなり、上映時間とほぼ同じの90分くらいかけてじっくり読み込みました。

 

アニメでしか描けない表現で1つの「愛の形」を描いている。そう感じた本作。

 

映画で1つの「愛の形」が描かれた作品として僕が上げる作品は、リュック・ベッソン監督の『グラン・ブルー』とリドリー・スコット監督の『テルマ&ルイーズ』でしたが、本作もその1つに加わりました。

 

そう感じた本作を追求したいと思い、まだプレオープン段階のサイトながらインタビューを申し込ませて頂き、掲載順は変動こそすれ、いちばん最初に行ったSWAMP(スワンプ)のインタビューが本作になりました(主演のお2人へのインタビュー)。

 

それくらい、山田尚子監督がアニメという映像表現のすべてを用いて表現した本作に入れ込んでいるわけですが、台詞が少ないからこそ耳に入ってくる少女たちの生きる音。

 

そして少女たちが奏でる「リズと青い鳥」という曲が、台詞以上に雄弁に物語を紡いでいきます。

 

同じ曲でも、ストーリーが進行していくにつれて、違う表情を見せていくのですが、その見せ方も抜群に上手い。

 

『たまこラブストーリー』のコラムでも書いた通り、松竹イズムを継承したドラマツルギーでありながら、新しい境地に達している。

 

シリーズ作である『劇場版 響け!ユーフォニアム〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜』のコラムでも述べていた、「映画」というキーワードについて、実際に山田監督に伺ったインタビュー記事も公開予定なので、そちらも合わせてお楽しみにしてほしい。

 

アフレコ台本を読んだ後、松竹社にて初号DVDで初の鑑賞となったのですが、モニター視聴では細部の音をしっかり聴くことができず、実際にそのすごさを体感したのはメディア向け試写のときでした。音響の良い劇場で観る価値が存分にある作品ですよ。

 

 

 

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©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

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