「リズと青い鳥」という音楽と物語

 

――リズと少女と、みぞれと希美、それぞれの関係性が描かれる物語で、僕も観ていて涙がこらえられませんでした。その物語の上でも、音楽がキーになっている作品ですが、ご覧になった印象はいかがでしたか?

 

本田:音楽ってすごいなって思いました! 作品の中でもたくさんの音楽が出てきますけれど、本当に綺麗です。特にみぞれが第3楽章を1人で吹くクライマックスのシーンが、すごく好きで。

 

音で人の感情が表せることで、それまですれ違っていた希美とみぞれが1つになれたような感じがして……ピッタリとはまる言葉がないのですが、音の美しさに圧倒されました。

 

▲フルートを担当する希美。

 

▲オーボエを担当するみぞれ。

 

――劇中で何度も演奏される「リズと青い鳥」は、曲自体は同じものですが、どの場面で演奏されるかによって、違う表情を映し出しますよね。物語の変化が曲の変化として、表現されています。その変化を中心にしようというのは、映画作りの初めの段階からあったのでしょうか?

 

山田:うーん、希美とみぞれの関係性を表す決定的なものなので、描かねばならないシーンなんです。なので、必然としてそこにある感じでしたね。すごく高い山に登らねばならぬと、最初の方はなるべく意識しないようにしていたんですが、2人のドラマの総決算として、音だけで表現することに対して、怖さはありました。

 

伝わらないと意味がないシーンなので、(観客に)伝わるために、どう描いていこうかなと悩みましたね。『響け!ユーフォニアム』という作品の中で演奏されたら、今度はまた違うキャラクターの音楽になっていると思うので、曲がハードだとしたら、みぞれたちはソフトで、色々なソフトがある、みたいなイメージです。

 

――みぞれ役の種﨑さんと希美役の東山さんにもインタビューをさせて頂いたのですが、「今までのユーフォニアムは部活の話だったけれど、今回は2人の話である」ということを監督からお聞きしたと。アフレコ台本にも、びっしりと監督の言葉のメモが書かれていて。映画制作の初期から、2人の物語にするというのは決まっていたのですか?

 

山田:2人の物語を描き切る! っていう目標で、今回はやっていますね。『響け!ユーフォニアム』という元々のシリーズがあったからこそ出来たことだと思うんです。結果的にすごく映画的なお話になったかなと思いますね。2人に集中するのは、とてもやりがいがありました。

 

 

■次ページ:本田さんの山田監督の印象

 

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