『メアリと魔女の花』を手がけたスタジオポノックが贈る短編アニメーション制作レーベル「ポノック短編劇場」の第1弾、『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』が8月24日(金)より公開。それに先駆けた8月19日(日)には、完成披露プレミア試写会が行われました。

 

米林宏昌監督『カニーニとカニーノ』、百瀬義行監督『サムライエッグ』、山下明彦監督『透明人間』それぞれの作品のキーワードを、監督自ら発表。その模様をレポートにてお届けします!

 

親子で楽しめる短編アニメーション映画が登場!

 

完成披露プレミア試写会には、『カニーニとカニーノ』に出演された木村文乃さんと鈴木梨央さん、『サムライエッグ』出演の尾野真千子さんと篠原湊大さんと坂口健太郎さん、そして『透明人間』でも渋い役どころを演じられた田中泯さんが監督たちとともに登壇されました。

 

 

『透明人間』のキーワードは「存在」。山下明彦監督は「そこにいるんだけれどいないも同然の扱いを受けている人がいるのではないか、と思っていました。『いるんだよ、本当は!』ということを描こうとしていまして、透明だと思っている人にも自信を持ってほしいと思います」と語られます。

 

田中さんは「僕も小さい頃はいないも同然でした。見えていてもいないことと見えないことは違いますが、どちらも透明。でも、見えていてもいないっていうのは、つらいですね」とコメント。

 

盲目の男を劇中で演じられた田中さんは、アフレコ時も目をつぶって演じられたことも明らかに。「見える世界がまったく違うから」という理由も田中さんより語られました。

 

 

百瀬義行監督『サムライエッグ』のキーワードは「歯」。尾野真千子さんより「この物語の中に歯が出てくるんです」と解説され、坂口健太郎さんも「歯が印象的なシーンがありますし、観て頂ければわかると思います」とコメント。主演を務めた篠原湊大さんは「(歯に関連して)最後の最後に(尾野さん演じる)ママからの言葉があるので、注目してください!」と話されました。

 

最後に百瀬監督より「生命とか成長とか、そういうものの象徴として(歯が)見えるといいなと思います」と本作の意気込みが語られ、西村義明プロデューサーからは(泉州弁をしゃべる)尾野さんだけ先に声を収録するプレスコという手法が行われたことも明かされます。

 

尾野真千子さんは「アフレコ自体が初めてだったのですが、その段階でこのやり方だったのでとても苦労しました。声優さんのお仕事って超すげぇなって思いました。本当にすごいんですよ」と感想を述べられました。

 

 

カニの兄弟が登場する米林宏昌監督『カニーニとカニーノ』のキーワードはずばり「カニ語」。米林監督は「この作品は日本語ではなくカニ語でしゃべっています。今回は短編だということで、全編をカニ語にしてジェスチャーで感情を伝えるということをやってみました」とのこと。

 

木村さんは「伝えたい気持ちがあったら言葉の形は要らないんだなと思いました。今回はアドリブが多かったので、その部分をどうするかということを相談して作っていましたが、大人たちが頭をそろえてカニ語を真剣に考えるちょっとシュールな現場でしたね」とカニ語でのアフレコ時エピソードを披露。

 

鈴木梨央さんは「あんまり意識せずに木村さんと一緒にアフレコをしていたんですが、気付いたら時間が経っていました」とコメントされ、木村さんも「一緒にアフレコが出来たので、おかげで兄弟感が強く出せたと思います」と話されました。

 

 

エンディングテーマ「ちいさな英雄」を手がけた木村カエラさんも登壇。作詞に関しては「とにかく真っすぐで、映画を観終わった後に口ずさんで明るい気持ちで帰れるような曲にしたいと思い、言葉選びをしていきました。親子で映画を観てほしいという西村プロデューサーの言葉を受けて、親ならではの子どもが泥んこになっても抱っこできるような、親の無償の愛、子どもが伸び伸びと育っていく喜びを表現できればいいなと」とコメントされました。

 

西村プロデューサーに初めて聴いてもらう前には、緊張で涙が出て来てしまったと語る木村さん。出来上がった曲は木村さんの想いが現れた名曲となっています。

 

 

西村プロデューサーより本作の制作にまつわるエピソードも。「長編アニメーション映画を手がけてきましたが、アニメーション映画の違う可能性やテーマへの挑戦ができるのではないか」ということで制作され、全3作となった『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』ですが、実はもう1本制作される予定だったとのこと。

 

「もう1作は高畑勲監督だったんです。僕たちの師匠は今年亡くなってしまったので、残念ですね。手厳しい方でしたがすごく応援してくれる方でしたし、3人の監督も皆高畑監督の背中を見て育ってきた方なので、それぞれの作品の中で(高畑監督が)生きているんだろうなと思いますし、恥じない作品になっているはずです」と語られました。

 

木村カエラさん起用に関して「長編アニメーションは観ていても、短編アニメーションを劇場で観る機会はなかなかないと思うんです。いろんな作品を観た後に、最後にドーンと突き刺すような歌声を持っているのは木村さんしかいなかったので、お願いしました」とのこと。

 

 

完成披露プレミア試写会の最後には、エンディングテーマ「ちいさな英雄」のライブも実施。子どもから大人まで聴いていて楽しくなる楽曲が会場に響き渡りました。

 

ぜひ劇場で豊かなアニメーション映画の魅力を体感してみてください!

 

 

『ちいさな英雄―カニとタマゴと透明人間―』

 

公式サイト:http://www.ponoc.jp/eiyu/

 

 

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