アニメをめぐる冒険型コラム「アニメ・エンタープライズ」。ようやく神戸取材も終わり、少しの間神戸観光をして帰ってきました。新神戸駅から歩いてすぐ、ロープウェイに乗って高台に登り市内を一望。

 

夜景が見れなかったのが残念ですが、それはまたの機会に。

 

僕はこういう観光地には、なるべく足を運ぶようにしています。その場所でしか体験できないことが、いずれアニメ制作に再び携わるとき、引き出しの1つになってくれると思っているからです。

アニメ業界はブラック? ほんのわずかな制作進行時代

 

このコラムを書いている「SWAMPER」のエンタープライズ山田。ライター業を始めるきっかけとなった出版業界時代から数えて、10年近いキャリアがありますが、いちばん最初の社会人経験はアニメ制作会社でした。制作進行という、2014年放送の『SIROBAKO』だと、宮森あおいが就いている職種をしていたんですね。

 

アニメの専門学校を出てから、わずかひと月弱、いや2週間ちょっとですね。本当にわずかな期間だけですが、アニメ業界に身を置いていました。出版業界時代もいまもアニメのことを扱っているので、広い意味でのアニメ業界の片隅には居るわけですが、制作進行時代の経験は今も忘れません。

 

当時はなかなかに就職難の時期で、専門学校を4月に卒業するも就職浪人となってしまい、内定者辞退があったとある下請け制作会社に、ようやっと入れたのが6月中頃でした。そこまで数多く面接を受けたりしたわけではないですし、入れればどこでもいいと思っていたので、安堵しつつ入社。しかし、入って数日で徹夜作業が連続し、慣れない作業と睡眠不足でコミュニケーションを取る余裕がどんどんなくなっていきました。

 

いまにして思えば、厳しくも新人のことを機にかけてくれた先輩の気持ちが分かりますが、入社1週間もしたらストレスがたまりにたまり、その後社長に呼び出されて「いまどこで誰が何をしているのか把握していないとダメ。それでは制作進行には向いていない」と怒られることに。しばらくしてから社長に辞意を伝え、そのまま逃げるようにスタジオを後にしました。辞めて外に出た瞬間、自分を圧迫していたものからの開放感があったことを覚えています。

 

これだけ大変だった制作進行の具体的な業務内容、といっても本当にごく一部だけですが、次回以降のコラムで振り返っていきたいと思います。観てきたアニメにも、自分の原点は多く含まれていますが、やはりこうしてアニメについて語るうえで、自分が逃げ出したアニメ業界に対する想いというのも、何かに昇華させたいのです。

 

アニメをめぐる冒険は、僕の人生そのもの。いつの日か、再びアニメ作りに関われるときのため、僕は冒険を続けます。あの頃の自分にはなかった、確かなものを持って――。

 

>次コラム

第6回 飲み会アニメトーク箇条書き

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