続く3つ目の質問は、映画に登場するもう1匹の「猿」こと、リアルなチンパンジーの話題に。

 

初めて訪れた女性の部屋で、人間より人間らしい仕草でウロチョロするチンパンジーを目撃したら、誰だってきっと度肝を抜かれるはず。

 

 

オストルンド監督は「日本ではチンパンジーをペットにしている人はいないんですか? あなたは飼ってないんですか!? では、あれはヨーロッパ的なことなんでしょうね(笑)」と質問者に軽妙なジャブを打ち込みつつ、チンパンジーを起用したことについて、こう語ります。

 

▲アンに対して、一夜のことを美術館内で弁明することになるクリスティアン。

 

監督:撮影が始まる2カ月くらい前に脚本を読み返していて、何かが足りないことに気づきました。2日間考えて「あ、わかった。何か予期せぬことが欲しい。チンパンジーはどうだろう?」と思い、アンがチンパンジーをペットとして飼っているという設定が、いいんじゃないかと思ったんです。

 

映画が始まって30分くらい経ち、観客が「この映画はきっと、こういうトーンで進んで行くんだろうな……」と油断しはじめた時に、いきなりチンパンジーが素知らぬ顔をして出てくることで、「この映画、何が起こるかわからないな」と思うわけです。そのシーンを目にすることで、観客に身を乗り出して欲しかった。「次は一体何が起こるんだ?」という風に、映画に集中して欲しかったんです。

 

 

いかがでしたか?

 

オストルンド監督の映画制作の興味深い舞台裏が、ほんの少し垣間見えたのではないでしょうか。

 

第2部の菊地成孔さんとオストルンド監督のトークの模様は、近日公開予定です。お楽しみに!

 

(写真:加藤真大)

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』概要

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』

 

4月28日(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、立川シネマシティほか全国順次公開

 

 

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公式サイト:www.transformer.co.jp/m/thesquare/

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