緊急来日したリューベン・オストルンド監督が登壇し、去る4月11日(水)ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われた『ザ・スクエア 思いやりの聖域』先行プレミア上映。

 

イベントの第2部では菊地成孔さんがゲストに加わり、オストルンド監督とともに白熱のトークセッションが繰り広げられました。

 

前回の記事に引き続き、第2部の模様をたっぷりとお届けします!

 

※映画の内容に触れているため、本作の鑑賞後にご覧頂けると、より映画を楽しめます。

菊地成孔さんとオストルンド監督のディープな映画トーク

 

まず司会進行の森さんに感想を尋ねられた菊地さんは、本作について「我々の欧州に対するコンサバティブなイメージを覆してくれる映画である」とコメント。

 

てっきり福祉大国だとばかり思いこんでいたスウェーデンのショッピングモールにも、カップを持って施しを求める浮浪者がいる、という現実を知り、驚かされたのだそう。

 

そして「モンキーマン」が登場するシーンの、「その後の顛末」を尋ねた菊地さんに対し、オストルンド監督から思いもよらない意外な裏話が披露されました。

 

 

監督:実は、あのガラパーティーのシーンは、本当はもう少し長かったんです。あの事件の後、クリスティアンが「皆さん止めてください!」と割って入り、「モンキーマン」が起き上がってステージに登壇。

 

そしてそのまま授賞式が始まり、「モンキーマン」は「ありがとうございました」と賞を受け取る。つまり、すべてが「授賞式の一部」という設定だったわけなんです。

 

さらには、「炎上騒動」に関する記者会見を終えた翌日、マスコミがどのように報じているか確認するため、クリスティアンが新聞をめくるシーンがあるんですが、実はそこにも包帯でグルグル巻きにされた「モンキーマン」の写真を入れて、「モンキーマン、美術館を訴える!」という記事があったら、面白いんじゃないかなって思っていたんです。

 

そこですかさず菊地さんが、「モンティ・パイソンっぽいですね!」と切り込むと、監督もすぐさま「モンティ・パイソン、大好きです(笑)」と意気投合。

 

ちなみに「モンティ・パイソン」とは、イギリスのBBCで放映されていた伝説のコント番組「空飛ぶモンティ・パイソン」のこと。

 

戦争犯罪や宗教問題を含め、通常ではタブーとされるような際どいネタを、次々とブラックな笑いに変える「モンティ・パイソン」の世界と、オストルンド監督の手法には、言われてみると確かに共通点も感じられます。

 

 

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