2重螺旋(らせん)の恋人』フランソワ・オゾン監督によるティーチイン

 

今回SWAMP編集部が参加したのは、現在『2重螺旋(らせん)の恋人』が劇場公開中のフランソワ・オゾン監督と、9月15日(土)より劇場公開される『顔たち、ところどころ』のプロデューサーを務めたジュリー・ガイエさんによる上映後のティーチイン。そして、早稲田大学にて大学の授業の一環として開催されたナタリー・バイ団長の「マスタークラス」です。

 

 

R-18の超過激な問題作『2重螺旋(らせん)の恋人』の鑑賞直後で放心状態の観客の前に登場したフランソワ・オゾン監督は、会場を埋め尽くした満員の観客が戸惑う様子に満足げの様子(ティーチインは6月22日(金)に開催)。

 

美しい女性と双子の精神分析医との背徳の愛をエロティックかつサスペンスフルに描いた『2重螺旋(らせん)の恋人』は、賛否両論が巻き起こるのは想定内というほど挑戦的な作品であるため「この映画を観た後で、みなさんが混乱状態じゃないとよいのですが(笑)」と微笑む茶目っ気たっぷりのオゾン監督の言葉で、ようやく会場も和んだ雰囲気に。

 

この作品のテーマについて問われ「描きたかったのは性の不満足」と明言したオゾン監督は、「セックスという性の問題と、愛情という心の問題の乖離を描きたかった」のだと言います。日本人はどちらかというと性について公には語りたがらないという印象があったのですが、オゾン監督の目にはそうとは映っていないようで「日本の方々は、このあたりの問題を解決する能力に長けているのではないでしょうか」という監督の思わぬ発言に、会場がざわつく場面も見られました。もしかすると、谷崎潤一郎に代表される日本文学や、大島渚監督や神代辰巳監督、増村保造監督といった巨匠が手掛けた名作から受けるイメージもあるのかもしれませんね。

 

常に新しい手法で、毎年1本は新作を発表するほど多作なオゾン監督とあって「時にはネタ切れすることもあるのでは?」と少々うがった見方もしてしまいがちですが、そんな心配は一切ご無用!「テーマは身の回りに沢山あふれています。新聞を開き、人と会うたび、テーマになるものと沢山出会えます。私の場合、(映画を)製作していない方が苦しいのです」。どこまでも進化し続けるオゾン作品に、まだまだ期待が出来ますね!

 

 

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